12月10日より、ANAが提供するアプリ「ANAマイレージアプリ」内のQR決済機能としてサービスが開始されました。
コロナによる航空業界の需要蒸発の一方で、ANAPayは、ANAの顧客基盤を活用した新サービスとして注目されています。
例えば、SmartCode™が使えるローソンなどのコンビニでのANAPay利用で、ANAマイルといったポイントを貯めることができるほか、ANAPayによる「プレミアムメンバーステイタス」といった独自制度もあります。
今回は、
- ANAPayの特徴
- ANAPayの注意点
- ANA Payのメリット/デメリット
- ANAPayの登録方法
- ANAPayの使い方
- ANAPayにおススメのクレカ
- ANAの「プレミアムメンバーステイタス」とは
についてご紹介していきます。
ANAのQR決済、ANAPay(アナペイ)とは
ANAPay(アナペイ)とは、大手航空会社のANAが運営する、プリペイド型のQR/バーコード決済サービスです。
JCBが提供するSmartCode™加盟店で利用でき、200円ごとの利用で1マイルが貯まります。
ANAPayへのチャージは、ANAマイルカードを含む、全てのJCBブランドもしくはANAカードからできます。
ANAPay(アナペイ)の特徴
ANAPayの特徴は以下の3つです。
- ANAのマイルが貯まる
- SmartCode™加盟店で使える
- JCB&ANA発行のクレカに対応
ANAのマイルが貯まる
ANAPayのQR/バーコード決済及びクレカからのチャージで、ANAのマイルポイントが貯まります。ANAPayの200円ごとの決済につき、1マイルが貯まります。マイルは紐づけされているANA会員サービス内のマイルに付与されます。
SmartCode™加盟店で使える
SmartCode™とは、大手クレカ会社のJCBが提供するQR/バーコード決済のプラットフォームサービスです。SmartCode™の加盟店では、PayPayやLINEPay、d払いといった各社のQR/バーコード決済がまとめて利用できます。ANAPayも他の決済と同様に、SmartCode™加盟店で利用できます。
SmartCode™が利用できるQR/バーコード決済は、
- auPAY
- EPOS Pay
- K PLUS
- ファミペイ
- pring(プリン)
- メルペイ
- LINEPay
- 銀行Pay
です。
また、気になるSmartCode™の具体的な加盟店ですが、
- ローソン
- 東急ストア
- ヤマダ電器
- 日高屋
- ケンタッキー
- 魚民
- ロイヤルホスト
- 天丼てんや
などがあります。
SmartCode™加盟店でのANAPay利用で、200円につき1マイルが貯まるため、ローソンや日高屋といった日常のコンビニ/飲食店利用でも、ANAマイルを効率的に貯めることが可能となります。
【JCBのSmartCode™とは】
❸JCB&ANA発行のクレカに対応
ANA Payは、全てのJCBカードもしくはANAカードからチャージ可能です。チャージするクレカによって貯まるマイルが異なります。
特にJCB×ANAの提携カードであるANA JCBカードは、他のクレカに比べマイルが貯まりやすいです。例えば、通常のANA JCBカードでチャージすると、1,000円につき最大1マイルが貯まりますが、ANA JCBカード(プレミアム)からのチャージの場合は、1,000円チャージにつき最大11マイルが貯まります。
ANAPayの還元率
ANAPayでは、200円の決済ごとに1マイルが貯まります。
マイルは基本的に、対象のクレカの利用額100円につき0.5~1.5マイルが付与されるます。ところが、マイルをANAが発行する航空券に交換する場合に1マイルが1.5~5円程度の変動率に代わります。つまり、1マイルの還元率は1.5~5%で、最大7.5%程度まで引き上げることができます。
チャージ分の還元率は、登録したJCB ANAカードによって変動し、ANA JCBカード(プレミアム)からのチャージの場合は、1,000円チャージにつき最大11マイルが貯まります。
ANAPayの加盟店
ANAPayが利用できるのは、JCBが提供する決済スキーム「SmartCode™」の加盟店です。
また、ANAPayは連保側がスマホのバーコードを読み取る、「読み取り型」のみ対応しており、店舗にあるQRコードを読み取る「スキャン式」には未対応です。そのため、自分で金額を入力する必要はありません。
ANAPayの注意点
ANAPayの注意点は、ANAPayにチャージできるクレカは、全てのJCBブランドもしくはJCB×ANA提携カードのみからとなります。また、JCB×ANA提携のANA JCBカード以外からのクレカチャージで、マイルは貯まりません。
加えてチャージ可能なのは、対象のクレジットカードとデビットカードのみで、プリペイドカードからはチャージできません。
ANAPayの位置づけ
今回判明したANA Payは先月10月末に公開されたANAの決算資料の中でも述べられていました。
実際に、ANA Payという名称が出たり、QR決済サービスであることが出たわけではありませんが、航空事業以外で新たな収益の柱を検討しているANAにおいて、顧客の回遊促進のための「顧客データ資産プラットフォーム事業」として存在は指摘されていました。
実際に、ANA PayはJCBと提携することで低コストで決済サービスに参入できるとともに、マイレージ会員という強力な顧客基盤を活用した新規ビジネスの構築を目指していくようです。
【ANAの決算資料はこちら】
ANAPayの商標登録
実はANAPayは4月時点でその存在がほのめかされていました。商標登録サイトによると、令和2(2020)年4月3日に、「ANA Pay」の商標名が登録出願されていました。
呼称名には、「アナペイ,アナ,エイエヌエイ,ペイ,ピイエイワイ」とありましたが、正式なサービス名称は「アナペイ」となりました。
ANAPayのメリット/デメリット
ANAPayのメリット
ANAPayのメリットは、200円ごとの決済で1マイルが貯まることです。ローソンなどコンビニでの利用でもマイルを貯めることができます。
ANAPayのデメリット
ANAPayのデメリットは、加盟店が少ないことと、チャージできるクレカが限定されていることです。
ANAPayはSmartCode™加盟店で利用できますが、SmartCode™加盟店はまだたくさんはありません。有名どころでは、ローソンや日高屋などがあります。
また、ANAPayにチャージできるクレカは、JCBブランドカードもしくは、ANA×JCB提携カードのみです。さらに、JCBとANAと提携して発行するANA JCBカード以外からのチャージではマイルは貯まらず、クレカ及びデビットカードからしかチャージできません。
ANAPayの使い方
ANAPayの登録方法
ここから、ANAPayの登録方法を解説していきます。
【必要なモノ】
- ANAマイレージアプリ
- JCBブランドカード
ANAマイレージアプリをダウンロード
ANAPayは単独の決済アプリではなく、すでにリリースされている「ANAマイレージアプリ」内の決済機能です。
そのため、まずはANAマイレージアプリをダウンロードしましょう。
ANAマイレージクラブ会員登録
ANAマイレージアプリをダウンロード後、アプリの案内に従い、ANAマイレージクラブの会員登録を行います。
ANAPayを起動
ANAマイレージクラブへの会員登録が完了すると、「ANA MILEAGE CLUB」と表記されたTOPページが表示されます。次に右上メニュー欄から「ANA会員サービス」にある、「ANAPay」の項目を選択します。
※登録完了後は、TOP下にある「ANAPay」の支払うボタンをタップすると、ANAPayが起動します。
ANAPayの登録手続き
ANAPay機能を起動した後、登録手続きを行います。
ANAPayの登録に必要なのは、以下の4つです。
- SMS認証
- メールアドレス登録
- パスワード設定
- 支払い通知設定
SMS認証
電話番号を登録して、送信された6ケタの暗証番号を入力し、SMS認証を行います。
メールアドレス登録
メールアドレスを登録します。
登録が完了すると、完了メールが送信されます。
パスワード設定
4桁の暗証番号を設定します。
※iPhoneの場合は、生体認証が利用できます。
支払い通知設定
決済時に届く通知を、アプリ内通知もしくはメール通知のどちらかを設定します。
※ANAPayの使い方の詳細はこちら
ANAPayへのカード登録/チャージ方法
ANAPayのチャージに登録できるのは、JCBブランドもしくはANA×JCB提携カード(クレジット/デビット)のみです。JCBブランド以外のクレカや、銀行口座からチャージすることはできません。
以下で、チャージカードの登録とチャージ方法を解説します。
チャージ金額を選択
ANAPayのTOP画面右下のチャージボタンをタップし、チャージ金額を選択します。
チャージ金額は1,000円以上、1,000円単位です。
JCBカードを登録
支払い情報の入力が求められるので、JCBカードの情報を入力します。
情報入力後、「支払う」のボタンをタップします。
※一度入力すれば保存されますが、3ケタの暗証番号を毎回入力する必要があります。
3Dセキュア(J/Secure)認証
最後に、JCBカードの3Ⅾセキュア認証である「J/Secure」のパスワードを入力します。
入力が確認されると、チャージ完了です。
ANAPayの支払い方法
会計時にアプリのANA Payのトップ画面を準備し、「ANA Payで」または「Smart Code™で」支払うと伝え、バーコードを読み取ってもらいます。
決済完了
ANAPayで決済が完了すると、3秒後ほどに、残高変化と下画面に通知が届きます。
また、設定画面から、決済完了時にメール及びアプリ内通知も設定可能です。
マイル付与のタイミング
ANAPayの決済で貯まったマイルは、支払いの1~2カ月後に、1カ月分がまとめて付与されます。
ANAPayにおススメのクレカ
ANAPayでマイル還元を受ける方法は2つです。
- ANA×JCB提携カードからのチャージ
- ANAPayでの決済
注意してほしい点は、ANA×JCB提携カード以外からのチャージはマイル付与対象外です。今回は「JCBカードからのチャージ」に注目し、ANAPay利用でマイル還元率を高めるJCBカードをご紹介します。
ANA JCBカード(一般)
ANA JCBカード(一般)は、初年度年会費無料のクレカです。通常の買い物では、1,000円ごとに1マイルが貯まります。ANA航空券の購入時に、100円分ごとに1.5マイルが付与されます。ANAPay決済の還元率(200円=1マイル)と合わせると、1,000円の利用で6マイルが貯まります。
ANA JCBカード(プレミアム)
ANA JCBカード(プレミアム)は、ANA×JCB提携カードの中でもプレミアなカードです。通常の買い物では、1,000円ごとに10マイルが貯まります。ANA航空券の購入時に、100円分ごとに3マイルが付与されます。ANAPay決済の還元率(200円=1マイル)と合わせると、1,000円の利用で最大11マイルが貯まります。
リクルートカード
リクルートカードは、永年年会費無料に加え、基本還元率1.2%のクレカです。発行ブランドは、VISA/MasterCard/JCBがありますが、ANAPayで使えるのはJCBカードなので、注意してください。
リクルートカードは、マイルは貯まりませんが、JCBカード内では、年会費無料に加え、還元率が高い(1.2%)クレカとして人気です。
そのリクルートカードでは、新規入会すると、6000円分のポイントがもらえるキャンペーンを開催中です。
ANAPayも対象「プレミアムメンバーサービス」とは
ANAの「プレミアムメンバーサービス」とは、搭乗実績やサービス利用にあわせて、ANAマイレージクラブのステイタスが段階的にアップするプログラムです。ステイタスによって受けることができる特典やサービスが変化します。基本的に前年度の条件達成で、翌年にステイタスが更新されます。
ステイタスは、
- ブロンズ
- プラチナ
- ダイヤモンド
の3つです。自身のステイタスはANAマイレージクラブアプリ内で確認できます。
また、新たにANAPayの決済額もステイタス更新条件に組み込まれ、ANAPayの利用額が多いほど、ステイタスを上げやすくなります。
※従来の、プレミアムポイント数で翌年度のステイタスが決まる獲得条件は継続
プレミアムメンバーステイタス獲得チャレンジ(2021)が開催中
翌年のステイタスを決定する、「プレミアムメンバーステイタス獲得チャレンジ(2021)」が現在開催中です。対象期間中に、下記の3つの条件をすべて達成した場合に、2022年度のプレミアムメンバーサービスのステイタスが付与されます。
特に条件❸は、ANAカードとANAPayの決済総額が対象となっており、各ステイタス更新に必要な利用額を決済すると、条件クリアとなります。例えば、ブロンズステイタスの条件❸は、ANAカード・ANA Payで400万円以上の決済総額が必要となります。
参加登録期間 | 2020年12月16日(水)から2021年12月15日(水)23:59(日本時間)まで |
対象期間 | 条件❶:2021年1月1日(金)~2021年12月31日(金)まで 条件❷:2020年12月16日(水)~2021年12月15日(水)まで 条件❸:2020年12月16日(水)~2021年12月15日(水)まで |
利用条件 | 条件❶:年間のプレミアムポイント獲得数(ANAグループ運航便ご利用分のみ) 条件❷:ANAマイレージクラブのサービス利用数 * 条件❸:ANAカード・ANA Pay決済額の総額 |
対象ユーザー | キャンペーン参加登録を行った、ANAマイレージクラブ会員のお客様 |
キャッシュレス事務局