キャッシュレス決済の急速な普及により、経済産業省はキャッシュレス決済比率を2025年までに4割程度にするという目標を掲げています。
現に、経済産業省の調べでは「2022年のキャッシュレス決済比率は36.0%」でした。
キャッシュレス決済が普及しているがゆえに種類も多くなり、一体どのキャッシュレス決済がお得なのか、そして自分に合っているのか混乱している方も多いと思います。
そこで今回4大キャッシュレス決済について、わかりやすくまとめました。
4大キャッシュレス決済の特徴・比較について
4大キャッシュレスサービスの内容を図にして見ました!チェックして見て下さい。
4大キャッシュレス決済サービス | ||||
PayPay | LINE Pay | 楽天ペイ | d払い | |
サービス開始日 | 2018年10月 | 2014年12月 | 2016年10月 | 2018年4月 |
ユーザー数 | 1000万人 | 3600万人 | 非公開 | 700万人 |
セキュリティ | SMS認証・3Dセキュア | 3Dセキュア・常時モニタリング | 複数プロセス認証 | 2段階認証・3Dセキュア等 |
ID連携 | Yahoo!JAPAN ID・ソフトバンク・ワイモバイル | LINEアカウント | 楽天ユーザーID | dアカウントのID |
チャージ方法 | クレジットカード、銀行口座、現金(ATM) | 銀行口座、現金(ATM) | クレジットカード | クレジットカード、銀行口座、現金(ATM) |
決済方法 | 先払い/後払い | 先払い | 前原い/即時払い/後払い | 先払い/後払い |
貯まるポイント | PayPayポイント | LINEポイント | 楽天スーパーポイント | dポイント |
還元率 | 0.5%〜3.0% | 0.5%〜2.0% | 0.5%〜5.0% | 0.5%〜7.0% |
利用可能店舗数 | 約100万ヶ所(2019年時点) | 約171万ヶ所(2023年7月時点) | 約300万ヶ所 | 約110万ヶ所(2023年7月時点) |
送金 | ○ | ○ | ○ | × |
現金引き出し | × | ○ | × | × |
2024年「PayPay」の特徴・還元率は?
PayPay(ペイペイ)とは、ヤフーとソフトバンクが共同で運営するスマホ決済サービスのことです。
支払方法がPayPayに対応しているお店では、現金ではなくスマホの「PayPayアプリ」からキャッシュレスで支払いをする事ができます。
特徴として、PayPayは対応している店舗がとても多く、スマホ決済サービスの中でも最も勢いのあるスマホ決済サービスと言っても過言ではありません。
PayPayは、定期的にキャンペーンも開催しています。
例をあげると『ペイペイジャンボ』では、対象店舗にてPayPayで支払い、そして抽選で当たると最大全額PayPayポイントで還元されるという大盤振る舞いなサービスを展開しています。
また『PayPayであなたの街を応援しよう!』という地方自治体とPayPayが連携したキャンペーンでは、対象の地域にてキャンペーン対象店舗でPayPayを使うと、10%~30%のPayPayポイントが付与されます。
PayPayの基本還元率は、0.5%です。
例えば、1000円(税込)の買い物をした場合、
1000(円)×0.005(%の還元)=5
なので、5円相当のポイントが付与されることになります。
但し、利用状況に応じて『PayPayステップ』という付与率が上がるプログラムも用意されています。
例として、前月に決済回数が合計30回/200円以上かつ、決済額の合計額が10万円分だった場合は、次の月の付与率が0.5%上がります。
また、支払用に設定されたクレジットカードや口座情報は暗号化されており、セキュリティも安全です。
2024年「LINE Pay」の特徴・還元率は?
LINE Payとは、その名の通り『LINE』が提供するスマホ決済サービスのことです。
支払方法はLINE Pay加盟店はもちろんのこと、前述のPayPay加盟店でもLINE Payが使えます。(※PayPayのQRコードをスキャンする支払い方法のみ。一部の店舗では利用になれない場合もあります)
PayPayで支払い可能な店舗が多いため、LINE Payが利用可能な店舗も必然的に多くなっているという事です。
またLINE Payは、スマホとLINEアカウントさえあれば誰でも始められることが特徴です。
LINE Payはとても手軽で、LINE Payのアプリをインストールした後は、ウォレットタブから『LINE Payを始める』をタップし、後は規約に同意するだけです。
現代ではほとんどのスマホユーザーがLINEを使用している事が、ここで大きなメリットに繋がります。
PayPayにも送金機能がありますが、Line Payにも送金機能があります。
PayPayで送金する際は相手のPayPayの『ID』などからPayPayアプリ上に友達を追加するというワンステップがありますが、LINE PayではLINEの上の友だちと簡単にお金のやり取りができます。
LINE Payでは送金する時もLINE上の友だちに対して簡単に送金ができ、そして飲み会などの会食時の集金も「送金依頼」を使う事によって簡単にできます。
支払方法によって還元率は変わります。
LINEのクレジットカード以外でチャージし、その残高で支払った場合は還元率は0%です。
また銀行口座やATM、コンビニでの現金払いでチャージし、その残高を支払った場合も一切ポイントがたまりません。
しかし、『Visa LINE Payクレジットカード(P+)』という年会費無料のクレジットカードからチャージ&ペイする事により還元率が5%に化けるという技も存在する為、LINE Payの使用を考えるのであればそちらも検討してみてはいかがでしょうか。
またチャージや支払方法に上限も設けられており、本人確認が済んでいるか、チャージ・支払方法などによって異なりますので注意しましょう。
LINE Payではセキュリティも万全で、不正が発生した時にLINE Payにどのような影響があるのかどうか、また影響が出ないようにする為にシステムの仕様変更などを検討し、日々チューニングを行っています。
2024年「楽天ペイ」の特徴・還元率は?
楽天ペイとは、楽天が提供するスマホ決済サービスのことです。
全国のコンビニやドラッグストア、飲食店、家電量販店など支払方法が楽天ペイに対応しているお店で使う事が出来ます。
楽天ペイは、楽天ポイントを支払いに使う事ができるのでとても便利です。
他にも楽天キャッシュにチャージして支払ったり、クレジットカード払いなどもあります。また、楽天ポイントが貯まる店舗では楽天ポイントカードを提示した上で楽天ペイで支払う事により、楽天ポイントを二重取りする事ができます。
その為、普段から楽天市場など楽天経済圏でお買い物をする人には必須ともいえる決済サービスでしょう。
楽天カードから楽天キャッシュにチャージする事で0.5%還元、そしてチャージ残高から支払う事により更に1.0%還元となり、あわせて最大1.5%にポイント還元率が跳ね上がります。
似た名前で、同じく楽天が提供する『楽天Edy』という電子マネーアプリがあります。
楽天Edyの方はチャージを事前にしていなければ利用できない事に対し、楽天ペイは支払いするクレジットカードを登録しておくと利用する事ができるという違いがあります。
それぞれメリットがありますので、利便性重視ならチャージ不要の『楽天ペイ』、使いすぎる事が不安な方は『楽天Edy』を使うと良いでしょう。
また楽天グループは警視庁と連携していて、サイバー犯罪に対して様々な強化を行ってセキュリティにも力を入れています。
2024年「d払い」の特徴・還元率は?
d払いとは、ドコモが提供するスマホ決済サービスのことです。
しかし、ドコモの回線契約がない人でもdアカウントを作成する事によって、d払いが使えます。
d払いの還元率は0.5%で、利用した金額に応じてdポイントで還元されます。貯まったdポイントは1ポイント1円として、全国の加盟店で利用する事が出来ます。
また、d払いとdポイントカードの両方に対応している店舗では、dポイントカードを提示した後にd払いで支払うと、楽天ペイと同じようにポイントの二重取りをする事ができます。
毎週金曜日と土曜日は「d曜日」と言って、インターネット限定でd払いを利用した際に必ず3%のdポイントが上乗せになるなどお得なキャンペーンも開催しています。
更に、ドコモの回線を契約している人であれば、d払いの利用料金を月々の携帯電話料金の支払料金に合算することができるという事も特徴です。
安易なパスワードを避ける事や、端末のロック機能を設定する事を呼びかけたり、セキュリティ面でも注意を払っています。
4大キャッシュレス決済の比較考察!
今回は、特に話題となっている「4大キャッシュレス決済」について特徴や考え方について纏めました。
- キャンペーンをチェックして活用していきたいという方は「PayPay」
- 送金をよく使う方は「LINE Pay」
- ポイントを二重取りしたいなら「楽天ペイ」か「d払い」
- 普段から楽天経済圏を利用する人は「楽天ペイ」
- ドコモ回線利用者でキャッシュレス決済の利用分も携帯電話料金にまとめて支払いたいという方は「d払い」
を使うと良いかもしれません。
自分がよく利用する店舗が、どのキャッシュレス決済に対応しているかも判断材料にすると良いでしょう。自分の生活パターンにあったキャッシュレス決済を選んで、お得に暮らしましょう。
キャッシュレス事務局